日本古代史関係研究文献目録データベース
小口雅史編
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541. 菅田 正昭 神道-仏教渡来以前の古神道と聖なる場「森」との原初的関係|伊勢神宮-内外・外宮の禰宣を務めた荒木田・度会両家の系譜と抗争|道教-日本宗教の諸層に深く浸透した神仙・陰陽思想の裏面史|陰陽道-森羅万象を解明する「科学」は、なぜ呪術化したのか
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|密教-釈迦が禁止した呪術的要素を付加された日本独自の「秘密教」|修験道-役小角を開祖とする「固有信仰」が日本宗教の源流となった理由|御霊信仰-自然現象を畏怖する〈祟り〉が怨霊に変容していく「闇」の歴史
刊行年:2001/01
データ:別冊歴史読本 26-2 新人物往来社 特別研究 争点 古代宗教史
542. 山野井 功夫 義経をとりまく兄弟-頼朝をはじめ、なんと九男二女が…|常盤御前が産んだ子供たち-今若は常陸へ配流、乙若は墨俣で敗死|常盤が再嫁した一条長成-義経の「異父」兄弟たち|黄瀬川の陣中で兄頼朝と対面-父頼朝の怨みをはらすことをともに誓うが…|正室は河越重頼の女-妻子もともに衣川館で自害|義経の義父となったために狂った運命-正室の父河越重頼|諸説ある義経の四天王
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-多い山賊出身に僧兵上がりなどの無法者|弁慶は実在の人物か
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-本当に出会ったのは、五条天神だった|史料には出てこない「金売り吉次」の名-平泉までの旅の案内者|義経の四天王
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鎌田兄弟-父正清は源義朝とともに成長し、一の郎党に
刊行年:2005/01
データ:別冊歴史読本 30-1 新人物往来社 義経をめぐる人々の謎
543. 木村 茂光 問題の所在と時代の概観(なぜ「国風文化」なのか
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|「国風文化」の時代とは)|中世的在地社会の形成(富豪層の台頭|王朝国家への転換|中世村落への移行|開発の進展と中世村落の形成)|都市平安京の形成(平安京の成立と構造|都市京都へ|都市住民の様相|触穢と怨霊|保刀禰から「町内名士」へ)|9・10世紀の外交と拝外意識の形成(伝統的対外意識の動揺|拝外意識の強化と神国思想|遣唐使の中止と10世紀の対外関係)|「日本」的儀式の形成と文人貴族(文章経国思想の衰退|「日本」的儀式の形成|藤原氏と文人貴族|藤原流儀式の成立)|「国風文化」の特質(文人の学問と本朝意識の形成|日本的知識の集成|仮名文学の特徴)|「国風文化」から院政期の文化へ
刊行年:1997/02
データ:『「国風文化」の時代』 青木書店
544. 遠山 美都男 王を奴に、奴を王に……|待たされた即位(岡宮御宇天皇-祖父、草壁皇子|御狩立たしし時は来向かふ-父、文武天皇|年歯幼稚にして-元明から元正へ|乗輿を指斥す-皇太子の奏上)|天下の富と勢いと(恐るらくは違勅とならむ-皇太夫人の称号|左道を学ぶ-左大臣の犯罪|災異、頻りに臻る-藤原四子と橘諸兄と|女子の継には在れども-阿倍内親王の立太子|天地の災異を陳ぶ-広嗣、反乱|その時に非ずと雖も-関東への行幸|一枝の草、一把の土-紫香楽宮の幻想|いずれを都と為さむ-恭仁か
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難波か
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)|太上天皇、沙弥勝満(一万五千七百の灯火-金鐘寺行幸|朕は三宝の奴-出家、そして譲位へ|紫微中台-聖武「院政」の開幕|天神地祇を率いて-八幡大神、入京す|道祖王を皇太子に-遺詔)|再び、宇佐八幡神託事件
刊行年:1999/03
データ:『彷徨の王権 聖武天皇』 角川書店
545. 森 浩一 時間をどう記述したか(『常陸国風土記』の時間記述|天皇の名か、宮の名か
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|「元号」の使用はいつからか|『日本書紀』における元号記述)|銅鏡の「年代」をめぐって(「年号」鏡は年代の定点にできるか|「景初三年」銘銅鏡は〝卑弥呼の鏡〟か|銅鏡の銘文に対する心がまえ|神原神社古墳の「景初三年」銘鏡|「景初四年」銘鏡-完全な銘文-の発見|「青龍三年」銘の方格規矩鏡ー舶載か製か|伊都国の方格規矩鏡|「方格規矩鏡」を考える|「青龍三年」の国際情勢)|諸所に刻まれた年号(刀剣に刻まれた年号〈東大寺山古墳の刀の「中平□年」銘/埼玉稲荷山古墳の剣の銘文/江田船山古墳の刀の銘文〉|関東の文字文化-上野三碑の年号と銘文〈那須国造碑の銘文/上野三碑の銘文〉|石上神宮の七支刀の銘文|隅田八幡宮の「癸未年」銘の人物画像鏡〈百済の斯麻王大墓をめぐって/河内での青銅器の製作/銘文は現物に即して読む〉)|「暦」はどのように使われたか(干支の使用|漆紙文書と暦|干支六角柱と菅江真澄〈秋田の埋没建物/記憶のメモ用の干支六角柱〉|「大化」は最初の元号か〈宇治橋建造と「大化二年」/舟橋と山崎橋/上毛野の佐野の舟橋/道登と高句麗の大同江の大橋/再び宇治橋と大化の元号〉)
刊行年:2007/10
データ:『古代史おさらい帖-考古学・古代学課題ノート』 筑摩書房 年代の見方
546. 中沢 新一|赤坂 憲雄 歴史の欲望を読み解く網野史学(知の制度の中に単独で立った人|網野善彦への歴史学界の反発|『蒙古襲来』に高々と掲げられたモチーフ|否定性の歴史学|日本人の野性|『無縁・公界・楽』による挫折|歴史の欲望を実証する難事業)|北へ、南へ、朝鮮半島へ広がる問題意識(民俗学へ、朝鮮半島へ|民俗学の欲望はどこへ行ったのか|原-無縁=自由空間の普遍性|北につながる結社、南につながる結社|定住と漂白の同時性|「中心と周縁」の構図に戦いを挑む|差別の視点から見る日本と朝鮮半島)|「天皇」という巨大な問題(天皇という存在の深さ|天皇は山川草木すべてを支配する
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|王の二つの身体、さらにもう一つの天皇の身体|天皇の問題をリアルに問う|権力を国家を東北から考えなおす|天皇という存在の遠さ)|「東の歴史家」の意味(山梨という風土|西の歴史家と東の歴史家|差別をめぐるタブーの西・東|移動する人間、都市と貨幣|定住の終わりと定住の原理の柔らかさ|一万年の歴史を貫く風景)|何を受け継いでいくのか(単独者の跡を追って)
刊行年:2004/06
データ:『網野善彦を嗣ぐ。』 講談社
547. 足立 尚計 トラ-将軍吉宗遺品というトラの爪 神であっても異国の畏怖の存在|オシドリ-夫婦の鏡、契りの祝い鳥 「おしどりのひとりね」は淋しい|ネコ-『本朝和名』で「家狸」と呼んで 怪談で有名だがやはり「招福」だ|カバ-しゃれから生まれた壁画の飾り いまは玄関先で千客万来演じる|ウサギ-愛きょうあるしり合わせの家紋 鳥ではないが「一羽」と数える|トンボ-「勝ち虫」と縁起をかついだ武人 古くから親しまれ語源には諸説|エビ-残る福井藩・吉久作の鉄製置物 長寿の印曲がった腰と長いヒゲ|タヌキ-地域や時代を超えファン絶えず 人間社会でがんばる姿に親しみ|キジ-恋も自然の中でこそふさわしい 「足羽の神の使い」でなじみ深い|キツネ-古来、人を惑わすと信じられた スマートな姿、神秘の権威十分|カマキリ-カマ振り回す野原の“ギャング” 日本には八種類、漢方薬に利用|コイ-立身出世の魚として古来貴ばれ 春嶽が竜門目指せと硯箱与える|シカ-丸い糞かたどり焼き物の土産品 哀しい鳴き声は歌人の歎き今に|ネズミ-語源は夜に活動する怪しい動物 若い女性はモルモットを想像
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|カニ-語源は「赤い背中を持つ動物」か 「修行の為だ」と食べない宮司の家|フグ-猛毒秘めながらひょうきんな姿 鉄さ・鉄ちりは関西らしいトンチ|カエル-要らない進化ををとげた例なのか 丸く太った体形のカナヅチ組も|イヌ-ふっくらした身体が日本画にも 雪中で駆けっこする姿は風物詩|クジラ-ほぼ永久に姿消した伝統的食材 観光ツアーが人とのつきあいに|イカ-古くはカラスと死闘を繰り広げ 今は恋人たちを楽しませる味に|タコ-「悪魔の魚」なんてもってのほか 食べるのもかわいそうなくらい|シャチ-クジラやイルカの仲間の哺乳類 同類を食い物にして生き延びる|マンボウ-クラゲを常食として生き延びる ひょうきんな体形の「魚の王者」|カケス-カラスの仲間だが小柄で美しい 他の鳥のまねや人の言葉をまねる|カメ-浦島伝説から「めでたさ」を認識 長寿で縁起物によく使われる|サギ-雪深い日にも元気に突っ走る JRの特急列車「しらさぎ」号|クマ-民間薬として重宝された熊胆 殺すと山が荒れるとの俗信も|イノシシ-野性味が豊かな秋の味覚の王者 『日本書紀』には弑逆事件で登場|ムカデ-武運の神使で、福の神と仰がれ 信玄騎馬軍団の旗指物にも描く|ゾウ-若狭に来た足利義持への献上品 仏教絵画や量感のある作品にも|ニワトリ-「五徳」を表現した中国の雅楽 ほのぼの夫婦愛描いた藩主夫人|スズメ-『古事記』の時代から穀物と縁 平安貴族では「子飼い」流行|ウシ-古い時代では肉より力を頼りに 信仰上も神使として大切にした|ハマグリ-女房に化けて昔話や草子に 中国の古伝承で蜃気楼もつくる|ホタル-身をこがす恋の光と和歌に詠み 中国では「蛍雪の功」のたとえも|タイ-古代人は容姿から「赤女」と呼び 呪力ある神聖な魚として神饌に|アユ-運動不足で図体デカイ養殖もの なぜか現代の我々と重ねて見る|キンギョ-戦国時代ごろ観賞用として渡来 今は熱帯魚の流行でエサ金に|ツバメ-夫婦仲良く子をよく育てて勤勉 軒先の巣作りも歓迎し保護した|イルカ-頭よく快適に泳ぎクジラに属す シャチへと変わったという話も|ツル-三鳥といわれ武家社会で最高肉 徳川将軍の鷹狩りで第一の獲物|ヘビ-神話も多く神と畏怖の両面あり 夢に現れると「吉兆」との信仰も|ブタ-縄文時代から重要なたんぱく源 生活用具にも愛らしい姿で登場|タカ-凛然とした姿に亡国の誇り託す 武士台無しタカ飼いの文化開華|カブトムシ-たい肥の衰退とともに珍希種に 見た目の良さが現代人にもてる|コウモリ-西洋の嫌われ者は東洋の縁起物 迷走センセイによく似合うかも|カワセミ-文人らに愛された「生きた宝石」 『源氏物語』では黒髪の例えにも|ゴキブリ-見た目悪く病原体まく嫌われ者 飼育しやすく実験用に高い人気|ハト-軍神の使いとされ源氏と深い縁 丸く愛らしい姿が平和の象徴に|ホトトギス-黄泉へ導く鳥は勝家の辞世にも 風雅な声は文人たちに愛された|ラッコ-上下左右よくなびく上質な毛皮 千島では密猟者の手で激減した|ハクチョウ-天空駆ける「羽衣伝説」のモデル 穀物神としても信仰される霊鳥|ライチョウ-狩衣に、純白の浄衣に、「衣替え」 聖域を自由に舞う気品の貴族|セミ-「悲しさ」や「わびしさ」の情景が 似合う無情感ただよわせる
刊行年:2003/02
データ:『ことばの動物史-歴史と文学からみる』 明治書院